Q-19 カンチレバー工法による1サイクルの標準工程は、何日ですか。

Answer

サイクルの日数は、分割施工区分の作業量、稼働効率、施工時の気候等によって異なります。「国土交通省土木工事積算基準」および日本建設機械化協会発行の橋梁架設工事の積算により、一般に表4に示す施工日数を全体工程に組み入れます。

表4 1サイクルあたり標準施工日数
一般型作業車 大型作業車 波形鋼板ウェブ用作業車
主構数 2 3 4 2 2
施工ブロック長(m) 4.0 4.0 4.0 5.0 5.0
橋体幅員(m) 14m以下 17m以下 24m以下 14m以下 14m以下
最大容量(kN・m) 1960 2940 3920 3430 2450
稼働効率を考慮した暦日数(日) 11.0 11.5 12.0 12.0 13.5(溶接)
13.0(ボルト)

※1橋体幅員は目安となる参考値
※2波形鋼板ウェブ橋の稼働日数は、波形鋼板の接合法により異なるため、それぞれを示した。

上記工程は、作業時間を時間日とし、早強コンクリートを使用する条件です。
稼働効率とは、休業日を含む日数に対する実働日数の比率です。
以下では、標準的な条件に該当しない事項に関して記述します。

  1. 気象条件
    特に寒冷地および風雨による休業が余儀なくされる地方においては、当該地域の気象データを基に、上記日数に1日程度加算する必要があります。
  2. 複雑な形状
    1. 定着突起
      ウェブにPC鋼材の定着突起がある場合には、鉄筋工および型枠工が複雑になるため著しく施工性が低下します。形状にもよりますが、2日程度は長くかかる傾向があります。
    2. 急激な形状変化
      拡幅が大きく、張出し床版だけで拡幅に対応できない場合には移動作業車の主構間隔を調整できる様に改造が必要となるほか、急激な拡幅や急曲線の場合には、サイクル工程に影響する場合もありますので、施工条件に応じた検討が必要です。
  3. 移動作業車の組立てに必要な空間
    柱頭部に同時に台の作業車を組み立てるスペースが無い場合は、まず1台の作業車で片側施工区分施工し、作業車の移動後に、もう1台を組み立てる手順となります。従って、全体工程を計画するときには、初めの1台の待機日数を加える必要があります。
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